佐藤研究室研究都市型スマート農業栽培管理システム

栽培管理システム

  • センサーモジュール

  • センサーモジュールはIoT用マイコンボードとして最も普及しているArduinoのシールドとして開発を進め,水温,水位,液肥濃度,温湿度,照度,ポンプ駆動検知等の機能をサポートします.WiFiをサポートしたArduino YUNや無線AVRモジュールESP-32を実装したArduino互換ボードWeMos D1 R32等を親基板として使用することで,センサデータの送信や制御信号の受信が可能となります.また子基板とArduinoはソフトウェアシリアルによってデータの送受信を行うため,Arduinoの他のI/Oやハードウェアシリアルを使用してユーザが自由に機能拡張することもできます.

    リレースイッチを2系統有し,1系統をポンプ駆動に,もう一方はタンクへの追肥の制御等に使用します. 小型水耕栽培装置には専用のセンサースティックを用意しており,液肥の水位と濃度測定を行います.濃度測定はスティック先端の電極間の電気抵抗の変化をCR発振回路の周波数として計測します.このセンサはSAKURAボードの販売も手がけている(有)トゥロッシュで開発を行っています.

      


  • 管理システム

  • IoT向けの軽量通信プロトコルであるMQTT(Message Queue Telemetry Transport) を用い,セキュリティにはTLSによる暗号化を行っています.Arduinoがパブリッシュ(送信)したセンサデータは,ブローカーのマイコンボードRaspberry Piが受信します.ユーザはスマーフォンやパソコンでRaspberry Piにアクセスすることで,センサ情報をリアルタイムにサブスクライブ(受信)し,またポンプを遠隔制御することも可能です.

    センサデータは後から解析ができるよう,最も広く利用されているオープンソースのデータベースMySQLで保存されます.また水位やポンプ,あるいは通信状態等に異常があると,ユーザーにメールで通知を行います.GUIにはNode-REDを用いており,ユーザーはWebブラウザ上でカスタマイズすることも可能です.